ここから本文です

いまさら聞けない...まごころ完結葬で学ぼう葬儀と法要の知識 葬儀、終活など様々な場面での解決策やマナーについて、知っておくべき情報をお届けします。

葬儀の準備2021年09月06日

納骨の時期と方法|式の準備や当日の流れも解説

画像

故人の遺骨をお墓などに納め、供養することを納骨といいます。近しい身内を亡くした人のみが経験する儀式だけに、どのような手順を踏めばよいか知らない人も多いはず。この記事を読めば、納骨の時期や納骨式の準備など、納骨に向けた一連の流れがわかります。

1. 納骨とは|時期と方法も解説

納骨とは、遺骨をお墓などに埋葬し、供養すること。大切な人を失い、悲しみにくれる家族の気持ちを整理する、区切りの儀式です。
納骨時期については、法律上の規定はありませんが四十九日法要(忌明け法要)や一周忌法要といった節目の法要に合わせて納骨することが一般的です。
納骨先に関しては、これまでは先祖代々の墓に納骨するのが主流でしたが、「結婚していない」「子どもがいない」など、将来的に墓守がいなくなることが懸念されるようになった現在は、事情に合わせて納骨場所の選択肢が増えています。
以下で、主な納骨場所やそれぞれのメリット・デメリットを解説しています。

1-1 先祖代々の墓での供養

日本では、墓地や霊園に納骨するのが最も一般的な方法です。先祖代々の墓がある場合は、そこに納骨しますが、墓所を購入し、新たに墓を建立する方法もあります。

■メリット
寺院の墓地は法要などの供養が執り行いやすいのが魅力です。公営や民間の墓地や霊園は、宗派を問わず利用できます。

■デメリット
手間や費用がかかります。先祖代々の墓に納骨するにも費用がかかり、石材店やお寺に依頼するといった準備も欠かせません。新たに墓を建立するなら、相応の費用が必要です。

1-2 合祀墓での供養

近年利用者が増えている合祀墓(ごうしぼ)。他の方々の遺骨と一緒に埋葬する方法で、寺院や墓地の管理者が永代供養をしてくれます。

■メリット
お墓の管理が不要で費用を安く抑えられるのも、合祀墓が選ばれる理由のひとつです。最初に永代供養の料金を払えば、お布施や寄付金などの追加費用はかかりません。

■デメリット
他人の遺骨と混じるため、納骨後に遺骨を取り出すのは不可能です。将来的に墓を建立する予定があっても、合祀墓に納骨した遺骨を移すことはできません。

1-3 納骨堂供養

建物(お堂)の中に設置された個別の棚やロッカー形式の安置場所に骨壷ごと遺骨を納めるのが、納骨堂供養です。一人用、二人用、家族用などタイプを選択するほか、他人と一緒に合祀する形態も珍しくありません。

■メリット
墓石代がかからず、金銭的な負担が少なくてすみます。さまざまな事情から先祖代々のお墓に入るのが難しいものの、新たに墓を建立する余裕がない場合におすすめです。冷暖房が完備されていて快適にお参りできますし、天候を気にする必要もありません。

■デメリット
屋内にあるため、大勢で墓参りをするにはふさわしくありません。また、預かり期間や管理内容、供養方法など、施設ごとに異なっているので、しっかり調べておかないとトラブルになることも。きちんと納得したうえで選びましょう。

1-4 手元供養

手元供養は、遺骨の全部、または一部を自宅に安置して供養する方法です。「お墓がない」「お墓が遠い」といった理由のほか、故人を身近に感じていたいという思いから、手元供養を選ぶ人も増えています。

■メリット
墓所に出向く必要がなく、いつでも供養できること。故人が見守ってくれているという安心感もあります。金銭的な負担が少ないのも魅力のひとつといえるでしょう。

■デメリット
一番心配なのが、自分で遺骨を管理できなくなってしまうこと。遺骨は自由に埋葬したり処分したりできないので、もしもの時に備えておく必要があります。家族の理解を得られないというケースも少なくありません。

2. 納骨式の準備

遺骨を墓に納め、故人の霊を供養するのが納骨式です。納骨式を執り行うと決めた場合は、事前の準備が必要です。
まずは日程を決めましょう。四十九日法要や一周忌法要など、節目の儀式と一緒に行うことが多いものの、納骨のタイミングは葬式のように日取りを気にすることはなく、家族の気持ちの整理がついてからでかまいません。ただ、寺院が忙しくない時期を選ぶのが賢明です。
以下で、日程を決めた後の準備について説明します。

●寺院・石材店への連絡
納骨式に際しては、僧侶に読経をしてもらうのがほとんどです。早めに寺院に連絡を入れ、僧侶の予定を確認しましょう。
寺院への連絡が終わったら、次は石材店。納骨式までに、墓石に戒名を掘ってもらわなければならず、戒名の文字や掘る位置など細かな打ち合わせが必要です。こちらも早めにお願いしておきましょう。式当日に墓石を動かし、納骨するのも石材店に頼むのが主流。納骨式当日の対応も一緒に依頼するとスムーズです。

●式・会食の準備
納骨式に招く人を決めましょう。招待する範囲に決まりはありませんが、家族や親族、親しくしていた友人知人を招くのが一般的。家庭の事情で家族のみで行う場合でも、親族に執り行う旨を知らせておくのが無難です。知らないうちに納骨式が終わっていて、トラブルが起こるという事態は避けましょう。
式の終了後に会食を行う場合は、場所や料理の予約も必要です。参列者のおおよその人数がわかったら、速やかに手配しましょう。

●持参物の用意・確認
納骨で絶対に忘れてはならないのが、埋葬許可証と墓地使用許可証です。死亡届を提出した際に発行されるので、紛失しないよう大切に保管し、当日必ず持っていきましょう。印鑑も必要です。
また、塔婆を立てて故人の冥福を祈る風習が残る地域もあります。塔婆とは、細長い板に、戒名・経文・命日などが書かれたもの。寺院にお願いすれば準備してもらえます。塔婆が必要かどうか、事前に確認しておくことをおすすめします。
お布施も忘れずに用意しましょう。お布施の金額相場は3万円から5万円。寺院以外で納骨を行う場合は、お布施とは別に5千円から1万円のお車代を、会食を辞退される場合には、お車代と同額程度の御膳料が必要です。

3. 納骨式における当日の流れ

納骨式をスムーズに進めるために、納骨式当日の流れも理解しておきましょう。

●施主の挨拶
納骨式が始まる前に、墓地を掃除して、焼香台や供物、供花を墓前に並べておきましょう。準備が整ったら、遺族代表である施主が参列者に向けて挨拶をします。施主の挨拶に欠かせないのは、参列者に対するお礼と遺族の近況報告です。なるべく簡潔に感謝の意をを伝えます。納骨式の後に会食を設けている場合は、その旨も忘れずお知らせしましょう。

●納骨
施主の挨拶に続いて、納骨を行います。あらかじめ頼んでおいた石材店の方に墓のカロート(遺骨を納める場所)を開けてもらい、骨壷や納骨袋に入れた遺骨を安置します。並べ方に決まりはありませんが、新しい遺骨を前の方に置くことが多いようです。
関東地方は骨壷、関西地方では納骨袋というように、地域によって風習が異なるため、事前に確認しておくと安心です。

●読経・焼香
納骨が済んだら、僧侶に「納骨経」と呼ばれる読経をしてもらい、参列者は焼香を行います。焼香のタイミングは、僧侶の指示を待ちましょう。最初の焼香は施主。そして故人と縁の深かった親族、友人や知人の順番です。納骨式にかかる時間は、おおよそ30分から1時間。参列者全員の焼香が終わったら、納骨式は終了です。

●会食
納骨式の後は、会食を設けるのが一般的です。僧侶や参列者とともに、故人を偲び、思い出を語らいましょう。最後にもう一度施主から挨拶するのがマナーです。参列していただいたお礼を伝えましょう。施主の挨拶をもって、散会となります。

4. 納骨に要する費用

日本で主流となっている、先祖代々の墓への納骨。費用はどれくらいかかるのでしょうか。新たに墓を建立する場合も含め、納骨に必要な費用相場を紹介します。

■既存の墓に納骨する場合

・納骨作業費用: 納骨の際に必要な費用で、1万円から3万円が相場です。

・暮石の彫刻代: 戒名や没年を掘るのにかかる費用。3万円から5万円程度が目安です。

■新しい墓を建立する場合

・新墓の建立費用: 新たに墓を建立する時は、暮石代以外にも、墓地使用料や管理費といった経費が必要です。選ぶ場所によって価格差はありますが、トータルで200万円程度かかると考えておきましょう。

・開眼法要のお布施: 新しいお墓に納骨する際は、「開眼法要」という法要を行うため、納骨式のお布施とは別に準備が必要です。相場は3万円程度です。

■両方に共通する費用

・お布施: 上述した通り、納骨式に僧侶を呼ぶ場合はお布施を用意します。金額相場は3万円から5万円。寺院以外で執り行う場合は、お車代として5千円から1万円、会食を辞退されたら、お車代と同程度の御膳料を準備しましょう。

・塔婆の代金: 塔婆を立てて供養する際に必要です。頼めば寺院で準備してくれます。1本あたり2千円から5千円ほどの費用が発生します。

・会食費: 納骨後に会食を実施する場合は、人数分の料理代が必要です。1人あたり3千円から1万円程度を見込んでおくとよいでしょう。

墓に納骨すると費用がかさむことから、最近はさまざまな納骨方法が選ばれるようになりました。特に人気なのは、お寺が遺骨を管理・供養してくれる永代供養です。共同墓に合葬されるため、墓石に要する費用を大幅に抑えることができるため、利用する人が増えていると考えられます。

(まとめ)

納骨の時期や準備、流れ、費用について解説しました。
納骨にはさまざまな選択肢がありますが、何より大切なのは故人を偲ぶ気持ちです。納骨場所や方法ばかりに気をとられる必要はありません。家族構成や経済的な問題など、各家庭の事情を考慮して、誰もが納得できる形を選びたいものです。
まごころ完結葬では、合祀のみの個別対応も可能です。合祀にかかる費用は、遺骨の引き取りも含めて4万5千円。追加の費用も発生しませんので、限られた予算で納骨をお考えの方は、ぜひ一度、まごころ完結葬にご相談ください。
資料請求無料 まごころ完結葬についてもっとよくわかる一冊
お問い合わせ24時間受付中 TEL:0120-211-200

一覧へ戻る