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いまさら聞けない...まごころ完結葬で学ぼう葬儀と法要の知識 葬儀、終活など様々な場面での解決策やマナーについて、知っておくべき情報をお届けします。

基礎知識2021年02月18日

直葬で香典は渡すべき? 金額相場や渡し方の基礎知識

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直葬に参列するとなったとき、気にかかるのが香典です。そもそも香典は必要なのか、包む金額や渡し方のマナーは? 喪主としては返礼品や香典返しも悩みの種です。遺族や参列者に失礼のないようにして、安心して故人を見送るためにも、直葬の香典についての基礎知識を持っておきましょう。

1. 直葬とは? 服装などの基本マナー

直葬とは通夜や告別式を行わず、火葬のみで故人をお見送りする方法です。火葬式とも呼ばれます。コロナ禍の影響もあり、家族や親しい方のみが参列する小規模の葬式として直葬を選ぶ方が増えています。

通夜や告別式を行わない直葬では、通夜ぶるまいや精進落しなどの食事の場が設けられないなど、一般的な葬儀とは異なることがあります。喪主を立てる必要がなかったり、服装も準喪服または略喪服で構わないなど、堅苦しくなり過ぎないところも直葬の特徴だといえます。

ただ、一般的な葬儀とは異なるがゆえにマナー面で悩む人も多いと思います。特に、直葬に参列する人が悩みがちなのが、「香典」です。お金のことなので、遺族に直接尋ねづらいところでもあります。
そこで本記事では直葬の香典について、詳しく解説します。

2. 【香典】直葬は「原則不要」

直葬に香典は、原則的に不要です。
そもそも葬儀で香典を渡すのは、喪主(主宰者)や遺族の経済的な負担を軽減する意味があります。費用面の負担が少ない直葬では、香典をいただくことによって、かえって遺族に負担をかけることにもなりかねません。このような理由から、多くの場合、事前に喪主(主宰者)から「香典は不要です」との連絡が来ます。
また、喪主(主宰者)が自分と同じ籍の場合も、香典は不要とされています。

香典が不要と連絡があっても、それでもなお弔意を伝えたいときは、供物や供花を用意するという方法があります。供物を用意するならロウソクやお線香、お菓子などが喜ばれます。供花なら、菊やユリ、胡蝶蘭などのほか、故人が好きだった花もよいでしょう。

2-1. 直葬で香典が必要なケース

直葬でも香典が必要になるケースもあります。それは事前に喪主(主宰者)から香典の要・不要の連絡がなかった場合です。こちらで香典は不要と判断したものの、他の参列者は持参していたということになれば、申し訳ない、恥ずかしいなどの思いをしてしまいます。特に連絡がなかった場合は、念の為、香典を用意しておきましょう。

香典を用意したとしても、喪主(主宰者)から受け取りを辞退されることもあります。その場合は、そちらの意思を尊重しましょう。香典は、お悔やみの気持ちを伝えるためのものでもあります。強引に渡して遺族の気分を害してしまっては、本末転倒です。「何もせず、遺族をそっとしておく」ということも、弔意を示す行動なのです。

3. 直葬で香典を渡す際の基礎知識

儀礼的な慣習よりも、故人をお見送りする想いを重視する直葬ですが、守らなければいけないマナーもあります。いくら身内や近しい人で行うお別れの場とはいえ、礼節を欠けば不快感を与えかねません。香典にも相場や渡し方に関する注意点があるので、心配な方は確認しておきましょう。

3-1. 香典のマナー

香典のマナーとしてまず注意したいのは、真新しい紙幣を包んでしまうことです。きれいなお札でなければ失礼ではないかと思いがちですが、「新札を用意していた=あらかじめ葬儀に対して備えていた=故人の死を待っていた」という解釈につながり、葬儀の場では禁忌とされているのです。
もっとも、だからといってボロボロの紙幣を包むのも失礼にあたります。折り目がついていて、なおかつ破れや裂け目のないお札を使用しましょう。

香典袋をかばんや上着の内ポケットにしまう際は、直接入れずに、袱紗(ふくさ)に包むようにします。袱紗で包むことで、香典袋の汚れや水引の歪みを防ぐことができます。

また、香典として包む金額にも注意しましょう。あまりに高額だと、香典返しなどで遺族が負担に感じてしまうこともあるからです。自分の気持ちより、遺族の想いを優先し、常識的な金額にとどめておくようにします。

3-2. 香典の金額相場

香典の相場はまず親族か、そうでないかによって変わります。
親族の場合の相場は、次の通りです。故人との続柄によって変わります。
祖父母・・・1万円
両親 ・・・5万円~10万円
兄弟 ・・・1万円~5万円
親戚 ・・・1万円~3万円

両親や兄弟、親戚の場合は額面に大きな開きがあるので、どれぐらいの額を包むのか、親族間で事前に相談しておきましょう。

次に、知人や関係者の香典の相場です。
知人や関係者・・・3千円~5千円
知人や関係者の相場は、家族や親族よりも低くなります。
 

3-3. 香典の渡し方

直葬では、一般的な葬儀のように受付が設けられていないことがほとんどです。そこで香典は、喪主(主宰者)に直接渡すことになります。渡す際は袱紗から取り出し、しっかりと両手で差し出します。とはいえ、極度にかしこまる必要もありません。常識的なマナーの範疇で、無礼にならない渡し方であれば大丈夫です。
なお、香典を渡すときは、悲しみに暮れる喪主(主宰者)の気持ちに配慮し、顔が上がっているタイミングで声をかけるようにします。お悔やみの言葉を述べ、「こちらをお供えください」と一言添えて、香典を渡します。

喪主(主宰者)が忙しそうだったり、憔悴していて声をかけづらいとき、あるいは顔を合わせるタイミングがなかったときは、焼香の前に祭壇に捧げます。その際は自分が表書きを読める向きにして置くようにします。

4. 直葬で香典を受け取った場合は?

葬儀で香典をいただいた場合は、会葬御礼や香典返しを行う必要があります。会葬御礼とは直葬の終わりにお渡しする返礼品のことで、香典返しは忌明け(四十九日)以降にお渡しする返礼品のことです。直葬の場合は、通夜や告別式を執り行わないぶん、会葬御礼を省略することもあります。
会葬御礼や香典返しの相場は、いただいた香典の3分の1から半額ていどとされています。
香典返しは「不祝儀は残らないほうがよい」という考えから、海苔やお茶、コーヒー、あるいは洗剤など「消えもの」と呼ばれる消耗品を選ぶのが一般的です。また、タオルなど日用品もおすすめです。もらってうれしいものというより、もらっても迷惑にならないものをという気持ちで選ぶのがポイントです。

お見送りが終わったあとも、遺品の整理や相続の手続きなど、喪主(主宰者)や遺族がやらねばならないことはたくさんあります。そのなかで香典返しを負担に感じる人も珍しくありません。少ない負担でお見送りをしたい場合は、直葬を行う前に「香典不要」の通知をしておきましょう。

まとめ

直葬に参列する際に気になる香典についてまとめました。直葬の香典は原則的に不要ですが、喪主(主宰者)から「香典は不要」という事前通知がない限りは、用意してから参列しましょう。使用する紙幣や相場、渡し方など、香典のマナーにも要注意です。
喪主(主宰者)は、直葬といえども、香典をいただいた場合には香典返しをするようにします。香典返しをしたくなければ、事前に「香典不要」の通知を行いましょう。
直葬は、香典をはじめとした従来の通夜葬儀の慣習を省略し、少ない負担で故人をお見送りできるところが特長です。しかし、作法や手順を簡略化しても、心を込めたお見送りをしたいと思うご遺族もおられます。「まごころ完結葬」は、僧侶の手配により、そのようなご遺族の思いをサポートします。直葬式でもしっかりとした供養を希望される方は、「まごころ完結葬」へご相談ください。
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