ここから本文です

いまさら聞けない...まごころ完結葬で学ぼう葬儀と法要の知識 葬儀、終活など様々な場面での解決策やマナーについて、知っておくべき情報をお届けします。

基礎知識2021年02月09日

火葬後の「骨上げ」とは|手順やマナー・残骨灰の埋葬方法も解説

画像

火葬後に行う「骨上げ」。その手順やマナーを理解しておけば、骨上げのときに礼儀を欠いたり、恥ずかしい思いをしたりしなくてすみます。また、最近は経済的、時間的な理由から火葬のみを行うケースも増えています。そこで、この記事では骨上げの順序や作法に加えて、残った遺骨や遺灰の扱いについても解説します。

1. 火葬後に行う「骨上げ」とは

骨上げ(こつあげ)とは、火葬したあとの遺骨を骨壷に納める儀式のことです。「お骨拾い(おこつひろい)」「拾骨・収骨(しゅうこつ)」とも呼ばれます。

骨上げには、「極楽浄土への橋渡し」という意味を込めて箸を用いますが、食事で使用する箸とは違い、長さの異なる竹と木の棒を対にして使います。また、二人一組になってひとつのお骨を骨壷まで運ぶなど、食事中なら禁忌とされている箸の使い方をされます。いわゆる「忌み箸」のひとつです。

骨上げで「忌み箸」が行われる理由として有力なのは、日常と正反対の作法を取ることで不幸が続かないようにと願う「逆さごと」に由来にするという考え方です。亡くなった人の着物を左前の襟合わせにしたり、屏風を天地逆さにして枕元に立て掛けたりと、葬儀では通常とは反対のことをする風習がいろいろとあります。

骨上げの場合は、「長さが不揃い」「材質が不揃い」「二人でひとつのものをつまむ」という箸の使い方をすることで、不幸を日常から切り離すという意味が込められているのです。
なお、竹と木の棒を対にして箸にするのは、竹と木が接ぎ木できないことから、「決別」を意味するとされています。

1-1. 地域によって異なる収骨方法

地域によって骨上げは、「全収骨」と「部分収骨」のふたつに分かれます。

東日本ではすべての遺骨を骨壷に納める全収骨が一般的で、西日本では一部の遺骨だけを持ち帰る部分収骨が一般的です。また、部分収骨も喉仏や歯など大切な骨だけを拾う方法と、頭や胸、背骨、手足など、各部位から少しずつ拾う方法があります。

全収骨と部分収骨の境界線は、能登半島の根本から浜名湖の西側に抜けるラインだとされています(参考:「火葬後拾骨の東と西」日本葬送文化学会編、日本経済評論社)。そのため、富山県や石川県、静岡県、愛知県の一部地域では、全収骨と部分収骨の風習が混在しています。

2. 骨上げの手順・マナー

骨上げには多くの参加者が参加します。近親者のみで火葬を行う場合でも、親族に粗相のないようになおさら気をつけるべきです。火葬の当日になって慌てないように、手順・マナーを理解しておくことが大切です。
 

2-1. 手順

火葬後の骨上げの手順は、おおむね次の通りです。ただし、宗派や地域、火葬場によって手順は異なる場合があります。基本的には火葬場のスタッフの指示を優先するようにしましょう。
遺骨についての説明を聞く
骨上げは火葬の完了後、拾えるぐらいまで熱が冷めるのを待ってから行われます。場所は火葬を行った炉の前の場合もあれば、収骨室へ移動して行う場合もあります。

参加者が遺骨を囲むと、火葬場のスタッフから遺灰について、どれがどの部位の骨なのか説明があります。骨の部位は、その後の骨上げの手順にも深く関わるのでしっかり聞いておきましょう。

また、骨上げは近親者から行う決まりなので、遺骨を囲む際は立ち位置にも気を配りましょう。他に近しい人が多い場合はなるべく輪の外の方で控えていると、骨上げはスムーズに進みます。
二人一組になる
骨上げは二人一組で行います。このとき、地域によっては「男女一組」など、さらに細かい作法があります。火葬場のスタッフの指示に従い、ペアを組みましょう。

二人一組といっても、二人でひとつの骨を拾うケースと、それぞれで拾うケースがあります。慌てないためにも、火葬場のスタッフからの説明をよく聞いておきましょう。
遺骨を拾い、骨壷に納める
骨壷の中でも生前のように足が下に、頭が上になるように、遺骨を拾う際は足から収めていきます。

遺骨を拾う順番は、故人との関わりが深い順番です。喪主や家族、親族、友人という順番で行います。全員に順番が回ったあとは、もう一度家族や親族が拾います。

一度に拾い上げる骨の数に決まりはありませんが、2、3片拾ったら次の組に交代するようにしましょう。
なお、喉仏は最後に故人と最も関係の濃い二人が拾うことになっています。

 

2-2. マナー

骨上げの際に気をつけておきたいマナーは次の通りです。場合によっては葬儀の進行を乱し、遺族に迷惑をかけてしまうこともあるので注意しましょう。
火葬の参加には、喪主の了承をとる
骨上げに参加するには火葬場へ行く必要がありますが、遺族から火葬への参加を依頼されていない場合は、あらかじめ喪主に参加の許可をもらうようにします。無断での参加は火葬場への移動手段や、火葬中に出される精進落としの料理の数に影響が出るためです。葬儀の進行に支障をきたさないためにも、同行してもよいか喪主に確認しておきましょう。
故人と関わりが深い順に拾う
骨上げは、故人と最後に直接触れることができる最後の機会です。だからこそ、故人と生前に関係の深かった人の思いを尊重することがマナーとなります。
素手で遺骨を拾わない
葬儀場のスタッフは手袋をはめた手で遺骨に触れることもありますが、それはスムーズに骨上げを行うためです。骨上げに参加する人は、葬儀場で用意された専用の箸を使用しましょう。

骨が小さくてどうしても拾えない場合や、慣れない箸で骨を落としてしまった場合も、慌てる必要はありません。どちらも骨上げではよくあることなので、葬儀場のスタッフが的確に対応してくれます。

3. 火葬後に残った骨(残骨灰)はどうなる?

部分収骨が一般的な西日本では、拾わなかった骨が多く残ります。それらの骨は、基本的に砕いて、残骨灰と呼ばれる状態にします。そして残骨供養堂や永代供養堂、火葬場内の専用施設や自治体の墓地などに埋葬されます。

法的にも、収骨した骨と残骨灰は区分されています。「墓地、埋葬等に関する法律」では、収骨した骨だけが「焼骨」と規定されています。一方で残骨灰は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」で扱われており、宗教的感情の対象として取り扱われない場合、つまり一切の供養を行わないとした場合に限り、廃棄物に該当すると定められています。

4. 直葬・火葬を検討している人は「まごころ完結葬」のプランがおすすめ

葬送に関する予算を抑えたかったり、時間や地理的な問題で親族や友人が集まりにくいという理由で、直葬や火葬を検討する人が増えています。しかし、直葬や火葬はシンプルにお見送りができるぶん、その後のご供養がおろそかになりがちです。

なるべく簡素に、それでいて心を込めたお見送りとご供養をしたいと考える方におすすめなのがまごころ完結葬です。戒名授与納骨のお手伝い七回忌までの各法要のほか、お墓を持たない方への合祀まで含めた「まごころ法要」、直葬式と法要がセットになった「まごころ直葬式」、火葬式と法要がセットになった「まごころ火葬式」など、さまざまなプランをご用意しています。また、戒名授与のみ、火葬式での読経のみといった個別のご要望にも対応可能なので、大切な方を安心してお見送りすることができます。

まとめ

火葬後の骨上げの手順やマナーのほか、拾い残した遺骨の扱いについても紹介しました。残した遺骨とはいえ、廃棄物扱いをされるのは心理的に抵抗がある方も多いでしょう。
直葬や火葬を行う場合には、ぜひ心を込めたお見送りやご供養のできる「まごころ完結葬」に、ぜひご相談ください。
 
資料請求無料 まごころ完結葬についてもっとよくわかる一冊
お問い合わせ24時間受付中 TEL:0120-211-200

一覧へ戻る