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基礎知識2021年08月03日

初盆とは|通常のお盆との違いから法要準備まで解説

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「初盆」とは、葬儀後に営まれる法要のひとつで、通常のお盆より盛大に行われる傾向があります。「初盆」と通常のお盆には、どのような違いがあるのでしょうか。この記事では、初盆の時期や初盆を行う準備、参列する側のマナーもあわせて解説しています。

1. 初盆とは

初盆(はつぼん)」は、「新盆(にいぼん・あらぼん・しんぼん)」とも呼ばれ、四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆を指します。ですから、逝去から四十九日以内にお盆がくれば、その翌年が初盆となるわけです。
また、初盆には、故人が初めて家に戻ってくると考えられているため、僧侶や親族、故人と親交の深かった人などをお招きし、法要を営むのが一般的とされています。

1-1. 初盆の時期

企業が採用している「お盆休み」の時期を考えると、お盆は8月に行われると思われがちですが、実際の時期は地域によって違います。お盆の時期が異なる理由は、明治時代に行われた暦制度の改変が関係しています。現在は8月に行うのが主流ですが、旧暦の7月に行われていたお盆の習慣が残っている地域もあるため、お盆の時期は以下のふたつに大別されます。

7月盆(新盆)
時期は7月13日~16日。東京や神奈川、静岡の一部、東北地方で主流となっています。

8月盆(旧盆)
時期は8月13日~16日。世間でいう「お盆休み」もこの時期に当てはまり、全国的に広く浸透しています。

他にも、東京の多摩地域特有の「勝手盆(田無盆)」(7月30日~8月1日または7月31日~8月2日)などがあり、地域によって行事や風習もさまざまですが、故人や先祖をお祀りするというお盆の内容自体に大差はありません。

 

1-2. 初盆に行うこと

通常のお盆と同様、初盆も13日の盆の入りから始まり、16日の盆明けで終わります。初盆の期間には、どのような行事があるのでしょう。初盆の一般的な流れをご紹介します。

13日(盆の入り)
13日はお迎えの日とされており、故人の霊を迎える準備を行います。午前中に精霊棚(盆棚)を設置し、飾り付けやお供え物を済ませたら、日中はお墓参りをして、墓石や周囲をきれいに掃除します。夕刻になれば、麻幹(おがら)で迎え火を焚き、盆提灯に火を灯します。

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遺族が集まってお墓参りをすると同時に、自宅に僧侶を招いて法要を営み、故人の霊を供養します。法要の後には、会食を行うことが多いです。この期間は故人の霊が帰ってきているので、火を絶やさず、毎日お供え物やお水を交換しましょう。

16日(盆明け)
16日はお送りの日です。見送りをする夕方までは、最後のお供え物をしたりお祈りをしたりします。なるべく遅い時間に麻幹(おがら)で送り火を焚き、故人の霊を見送ります。
 

1-3. 普通のお盆と初盆の違い

初盆の流れも普通のお盆と大差ありませんが、初盆は通常より盛大に行われるのが一般的です。大きな違いは、儀式として行うかどうかでしょう。故人が亡くなって初めてのお盆である初盆は、僧侶や親族、故人と親しかった方々を招いて法要を行い、特に手厚く供養するという慣例があります。忌明け後初めての本格的な法要なので、事前の準備も必要となってきます。

2. 初盆を行う準備

初盆法要をスムーズに進めるには、手順を知っておくことが大切です。手配すべき事項を把握して、余裕を持って準備を始めましょう。

2-1 僧侶や参列者に連絡する

お盆の時期は法要が多く、僧侶も多忙を極めます。直前に依頼をすると、予定が詰まっていて受けてもらえなかったいうことになりかねません。僧侶にお願いする場合は、せめて初盆の1ヶ月前までに済ませたいもの。早めに連絡をとり、法要の日時や場所を確定させましょう。
お盆の時期は学校や会社の夏季休暇と重なっているので、旅行などを計画している家庭も珍しくありません。招きたい人には、早めに連絡しましょう。あらかじめ都合のつく日程を確認して、法要の日程を決める方法もあります。いずれにせよ、時間に余裕を持って準備することが肝心です。

2-2. 料理・引出物を準備する

法要後の会食は、自宅で仕出し料理を振る舞うのが通例ですが、諸事情から食事処で行うケースもあります。会食に参加されない方には、お弁当を持ち帰ってもらいます。
料理を注文する際に気をつけなければならないのは、精進料理を手配すること。予約するときには、必ず初盆である旨を伝え、料理について相談しておきましょう。

初盆法要の参列者には、精進料理を振る舞うだけでなく、引出物をお渡しするのがマナーです。適しているのは、食品や日用品といった消耗品。夏場という時期を考慮して、水羊羹やゼリー、そうめんなどがよく選ばれています。日用品では、どこの家庭でも使えるタオルセットやハンカチなどが人気です。参列者には当日にお渡しし、参列できなかった方には、引出物にお礼状を添えて早めに送るようにしましょう。
引出物にかける平均的な相場は、いただいた香典や御供物料の3分の1から半額程度。法要に参列せず、香典や御供物料をいただいた場合は、その半額が目安です。
 

2-3. 準備物を用意しておく

一般的な初盆の準備物についてご紹介します。宗派や地域によって異なることもあるので、迷ったら僧侶や経験者に相談してみましょう。

・盆提灯
盆提灯は、お盆に帰ってくる故人の霊が、迷わず辿り着くための目印だといわれています。盆提灯と聞くと、色柄の入ったものを思い浮かべますが、初盆で使われるのは白提灯。送り火で燃やし、菩提寺で供養してもらうので、初盆にしか使用されません。

・精霊棚(盆棚)
精霊馬や位牌、お供え物を置くために設置する棚を、精霊棚(しょうりょうだな)と呼びます。最近は特別な精霊棚を用意せず、仏壇の前に白布を敷いた机を置き、中央に位牌を安置するのが主流となってきました。位牌を囲む形でお供え物やお花、線香、ろうそくなどを飾ります。

・精霊馬・精霊牛
精霊馬(しょうりょうま)は、キュウリに割り箸などを刺して馬の形を模した飾り物で、馬に乗って早く帰ってきてほしいという願いが込められています。対する精霊牛(しょうりょううし)は牛を模して作られたナスの飾り物。お盆が終わってもゆっくり帰ってほしいという名残を惜しむ気持ちが込められています。どちらも精霊棚に飾りつけ、送り火の時に供養します。

・お供え物
お盆のお供え物に飲食物が多いのは、長旅をしてきた故人の霊をもてなす意味があります。初盆の期間ずっと備えて置くことのできる、らくがん(和菓子)やジュースなど日持ちしやすいものが無難です。仏花は、棘があるもの、香りの強いもの、縁起の悪いものを避けましょう。

・僧侶へのお布施
通常のお盆に比べて、初盆では多めのお布施を渡します。費用相場は、3万円から5万円程度。自宅まで足を運んでもらう場合は御車代を、僧侶が法要後の会食に参加されない場合は御膳料を、別に用意しておきましょう。

3. 初盆法要に呼ばれた場合のマナー

年忌法要と比べると、ややカジュアルなイメージのある初盆法要ですが、遺族にとっては大切な法要のひとつです。遺族に不快な思いをさせないよう、最低限のマナーを理解しておきましょう。ここでは、初盆法要に参列する場合の香典や服装といったマナーについて解説しています。

3-1. 初盆法要の香典相場

初盆法要に参列する際は、香典をお供えするのがマナーです。初盆の香典相場は1万円程度で、年齢や故人との関係性によって金額が変わります。
実親や兄弟姉妹、子どもの場合は、1万円から3万円程度。実の祖父母であれば、5千円から1万円、知人や会社関係など親族以外でも5千円から1万円といった金額が妥当でしょう。同じ立場の参列者と相談して、香典の金額を合わせておくと安心です。
香典の金額を決めるときに注意したいのは、法要後の会食が行われるか否か。会食に参加する予定があれば、お膳代として5千円から1万円ていど上乗せすると良いでしょう。

仏式での香典の表書きは「御佛前」「御仏前」、神式では「御玉串料」「御神前」ですが、宗教や宗派を問わず使える「御供物料」と書くのが無難です。
不祝儀袋の水引は、全国的に双銀黒白藍銀が基本。関西方面では、黄白・黄銀の結び切りが主流です。

3-2. 初盆法要に参列する際の服装

初盆法要に参列する際、どのような格好をするべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。せっかく招かれたのですから、その場にふさわしい服装を選びたいものです。ここでは、遺族や他の参列者に失礼のない服装や装飾品のマナーについて、説明しています。

・女性の服装・装飾品
案内状などで服装の指定がない場合は、喪服や礼服を着用するのがマナーです。スーツで参列する場合、ジャケットの中は白無地のシャツ。スーツの下はスカートでもパンツでも構いません。平服という指定があれば、黒やグレー、紺など落ち着いた色のワンピース、または白のブラウスにモノトーンのスカートやパンツを合わせます。暑い時期ですが、過度な露出は厳禁。半袖や七分丈といった節度のある服を選びましょう。
ストッキングは黒か肌色。靴は黒のパンプスが無難です。エナメル素材といった光沢のあるもの、サンダルやミュールなどの露出のあるタイプは控え、足全体を覆うパンプスを着用します。身につけてもよいアクセサリーは、パールのネックレスやイヤリングのみ。メイクも華美や派手にならないように。法要では着飾らないのが基本です。

・男性の服装・装飾品
特に服装の指定がなければ、男性も喪服や礼服で行くのが無難です。中に着るシャツは、必ず白無地のシャツ。ネクタイは黒でなくても構いませんが、色柄のあるものはNGです。グレーや紺など地味目な色で無地のものを選びましょう。
靴下は、黒色を装着するのが基本です。初盆法要は自宅で行うことが多いので、派手な色や柄のある靴下を履いていると、不謹慎に思われかねません。靴に関しては光沢のあるものを避け、しっかりと黒色でまとめてください。ネクタイピンやカフスといった装飾品もマナー違反です。

服装選びで迷った場合は、施主や遺族、参列する人に連絡してみるのも一手です。場の空気を乱さないためにも、判断がつかないときは、事前に確認しておきましょう。


 

まとめ

通常のお盆とは異なり、初盆にはやるべきことがたくさんあります。早くから準備するに越したことはありませんが、できるだけ手間や費用をかけたくないものです。
まごころ完結葬なら、初盆法要の費用も含んで12万円。お寺で執り行いますので、僧侶の手配やお布施の準備も必要ありません。また、初盆法要だけという個別のご依頼にも対応も可能。お布施の3万5千円のみで、御車代や御膳料も不要です。
初盆法要をお考えの方は、ぜひ、まごころ完結葬にご相談ください。
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